日本酒党発足40年 重ねた例会440回、ほかの酒なら飲んだふり
南島信也
ひたすら日本酒を愛する粋な大人の集いが静岡県沼津市にある。その名も「日本酒党」。手酌で飲み、政治と宗教の話題はNG、人の話はちゃんと聞くこと。そんなルールのある党が、今年で結成から40年目を迎えた。ほぼ毎月杯を重ね、20日夜には440回記念例会が盛大に催された。
この会は、開業医で地域文化の牽引(けんいん)役だった故・望月良夫さんが1984年4月に旗揚げした。「粋人ドクター」と呼ばれた望月さんが掲げた会の目的は、季節感あふれる料理を賞味しながら、日本酒のうまさを味わい、日本酒のよさを伝えること。
総裁や幹事長、「党三役」のお眼鏡かなえば入党
80年ごろ、市内で「酒・ながしま」を営んでいた長島暢泰(のぶやす)さん(81)に、望月さんが「本物の日本酒を売っていきなさい」と言ったのがすべての始まりだった。新潟で医学を学んだ望月さんは、本物の酒の味を知っていた。当時は酒のディスカウント店が出始め、酒屋の将来について悩んでいた暢泰さんへのアドバイスだった。
それから、暢泰さんはしばし…
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