SNS使った通販詐欺が深刻 「品物届かない」 対策は…
「ツイッター」や「インスタグラム」などのSNSから偽の通販サイトに誘導し、現金をだまし取る被害が急増中だ。誘導に使われるのは、ウェブ利用者の閲覧履歴から興味や嗜好(しこう)を推測して表示される「ターゲティング広告」で、埼玉県消費生活センターが注意を呼びかけている。被害を防ぐ手立てはあるのか――。
同センターによると、主な手口はこうだ。ウェブの利用者を「ターゲティング広告」から、偽の通販サイトに誘い込む。支払いをさせ、品物を送らずに、連絡を絶つ……。近年、センターへのこうした相談が右肩上がりで増えており、2019年の308件から21年は1270件になった。
偽の通販サイトに並ぶ商品は、高級ブランドのバッグやキャンプ用品、家具のほか、洋服や食器などの日用品まで様々。相手が業者を名乗り、サイトも精巧に作られているため利用者は詐欺を疑わないという。
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一方、埼玉県警には、こうした偽の通販サイトや、フリーマーケットサイトで偽ブランド品や海賊版DVDなどを売りつけられたという相談が後を絶たず、22年は関連19事件を摘発した。大半は個人が海外から偽物を仕入れ、本物と偽って売るケースだった。例えば、同年5月に摘発した所沢市の男女は、輸入した人「エルメス」の偽の財布を販売目的で所持していたが、自宅から約90点の偽の商品が見つかったという。
被害に遭わないために、何が…