第6回「何のため」考える余地もない大量の宿題 塾代表が問う学校側の姿勢

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聞き手・山本知佳
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宿題が終わらない (6)

 宿題が「こなす」ものになっている――。福岡市中央区で学習塾や単位制高校を運営する鳥羽和久さんは、普段接する中学・高校に通う生徒らを見て、学校の宿題の出し方に問題があるといいます。話を聞きました。

 ――学校の宿題の出し方で気になる点は、どんなところですか。

 夏休みの宿題で、数学の問題集が出されていた中学生の生徒が、解き方が分からないと言ってきたことがありました。写す人がいるからという理由で、解答が配られていなかったんです。それでは、解答や解説を見て間違った箇所を解き直すことができません。

 定期テストの2週間前になって、問題集を解いて提出させる中学校も少なくありません。中には5教科で計500ページ近い量を出していたところもありました。物理的に終わりません。高校生からは、宿題の量が多いという話を聞きます。

 それぞれの教科でどれだけ宿題が出ているか、先生たちの間で連携がとれていないのかもしれません。生徒に「計画的な学習」を呼びかけるわりに、学校の宿題こそ計画性が不足しているのではないでしょうか。テスト前に宿題を一気に出すのはその表れです。

インタビュー後半では、鳥羽さんの考える宿題の意味や、出し方についても聞きました。

 与えた課題を終わらせること…

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