鳥取大入試で出題ミス、医学部などで41人合格に 授業料補塡も検討

大久保直樹
[PR]

 鳥取大学鳥取市)は24日、今年2月の一般入試で出題ミスがあり、新たに41人が合格したと発表した。

 鳥取大によると、ミスがあったのは医学部と工学部、農学部の選択科目の理科(物理基礎・物理)で、「大問Ⅱ」の五つの設問すべて。

 熱力学についての基本的知識や理解を問う問題だったが、解答するには流体力学の知識や観点が必要で、指定された内容だけで正しい解答を導き出すことは不可能だったという。

 4月20日に高校教育関係者から指摘があり、同大が複数の教員で検証し、5月2日に出題ミスと判断した。「物理基礎・物理」を受験した629人全員について、この大問を満点とした。採点をやり直した結果、新たに41人が合格となった。

 内訳は医学部10人、工学部29人、農学部2人。同大は41人全員に電話や郵送で連絡した。現時点で数人が入学の意思を示しているという。

 新たな入学者が6月から科目を履修しても、今年4月の入学者と同じく卒業できるようにする。他大学に入学したケースについては、授業料などの補償も検討している。

 同大は24日の記者会見で、再発防止検討委員会(仮称)を設け、ミスの原因などを検証すると明らかにした。中島広光学長は「影響を受けた受験者のことを第一に、一人ひとりのご事情を考えながら、誠実に対応して参りたい」と謝罪した。(大久保直樹)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら

大学入学共通テストの問題と解答を速報中

大学入学共通テストの問題と解答を速報中

最新ニュース、時間割、受験生応援企画などをお届け。試験当日は問題と解答を速報します。[もっと見る]