第一生命、8年ぶり業界首位に コロナ響き生保大手は軒並み減益

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多鹿ちなみ
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 生命保険大手8社の2023年3月期決算が出そろった。新型コロナ感染者に支払う入院給付金が膨らむなどし、本業のもうけを示す基礎利益では全社が減益となった。一方、外貨建て商品の売れ行きが好調で、扱いの多い第一生命は売上高にあたる保険料等収入で日本生命を抜き、8年ぶりに首位に立った。(多鹿ちなみ)

 コロナ感染者への入院給付金について、各社は無症状で自宅療養などをした「みなし入院」患者も支払い対象とした。昨年9月末に重症化リスクの高い人に対象を絞ったものの、支払額は急増。日本生命は前年の約8倍にあたる1811億円(約130万件)に、第一生命は約10倍の1062億円(93万件)に膨らんだ。

 第一生命ホールディングスの甲斐章文執行役員は「昨夏からの第7波にともない、給付金の請求が過去にないボリュームになった」と話した。ただ、コロナは今年5月8日に感染症法上の「5類」に移行し、給付金の支払いは今後急減する見込み。24年3月期については「収支への影響は限定的」(明治安田生命・中村篤志専務)という。

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