米軍制服組トップに空軍参謀総長 国防の最高ポスト2人が黒人は初
バイデン米大統領は25日、9月末に任期を迎える米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長の後任に、チャールズ・ブラウン空軍参謀総長を指名すると明らかにした。上院で承認されれば、文民トップのロイド・オースティン国防長官とともに、国防を担う両ポストを初めて同時に黒人が務めることになる。
ブラウン氏は1984年にテキサス工科大の予備役将校訓練課程を卒業して任官した。戦闘機パイロット出身で、空軍兵器学校でF16の教官を務めたことも。飛行時間は実戦130時間を含む3千時間以上に及ぶ。中央軍副司令官や太平洋空軍司令官を歴任し、中東情勢や中国の脅威への理解が深い。2020年8月に空軍制服組トップの参謀総長に就任した。
「CQ」の愛称と控えめな人柄で知られるが、20年に黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に暴行されて死亡した事件後には、軍高官として異例の動画メッセージを公表した。部隊の中で唯一のアフリカ系であることが多く、本当にパイロットかと疑いの目を向けられた経験などに触れ、自分に期待しない上官に実力を示すためミスは許されないと感じていたこと、偏見を正すには2倍の努力をしなければならないことなどを軍服姿で吐露した。「すべての飛行士が多様性の価値観を認め、可能性を最大限に発揮できる環境で勤務できるよう、個人として、職務として、組織として、どう改善できるかを考えている」などと率直に語り、注目された。
バイデン氏はブラウン氏につ…