小田急がオルタナティブスクール開校へ 鉄道で不登校の子どもら支援
小田急電鉄(東京都新宿区)は、学校以外の学びの場「オルタナティブスクール」を9月に神奈川県藤沢市にプレ開校すると発表した。鉄道好きの不登校のこどもたちを対象に、電車が動く仕組みや運転士の仕事、まちづくりなどを自由に学ぶことができる場を提供し、将来の自立を支援することをめざす。
「鉄道を思う存分学んで可能性を広げる」と銘打った同社初の試み。「AOi(アオイ)スクール」と名づけ、江ノ島線善行駅西口の商業施設に開校する予定だ。
小学4年生から中学3年生までを対象とし、1コース(週1回3時間)あたりの定員は20人で、利用料は月8千円。来年8月末までの1年間をプレ開校期間とし、その後は常設をめざす。将来的には、全国からオンラインでも参加できるようにしたいという。
好き、つきつめる楽しさを
中高生時代に不登校だった現役の運転士が社内公募で提案したという。幼い頃から憧れた鉄道への興味から、学校以外にも世界があるとの気づきにつながった。この実体験をもとに、不登校の時間を「好きなことに関わる時間」としてとらえ直し、「好き」を突き詰める楽しさを伝えたいという。
岡山県の「無花果(いちじく)もえぎフリースクール」の運営会社と提携して、安心して過ごせる自由な学び場づくりに協業する。
19日からは「READYFOR」で200万円を募集するクラウドファンディングも始めた。内装工事や教材・書籍の購入費用などにあてる。6月末まで。