ロシア国防省は5日、ウクライナにあるロシア軍の占領地が、ウクライナ軍から大規模な攻撃を受けた、と発表しました。ロシア軍は撃退したと主張しています。ウクライナ軍はこの件についてコメントしておらず、領土奪還に向けた反転攻勢なのかについては、はっきりしません。
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■■■6月5日(日本時間)■■■
23:50(米東部時間10:50)
反転攻勢開始の兆しか NYT報道
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は5日、複数の米当局者の話として、「(ウクライナ側の)攻撃が急に増えたことは、ウクライナ政権が長期間準備していたロシア軍に対する反転攻勢が始まったことの兆しかもしれない」と報じた。
NYTによると、この情報は、米軍の人工衛星がウクライナ側からの攻撃の増加を検知したことによるものという。ロシア国防省は5日、ウクライナ軍から大規模な攻撃を受けたと発表している。ただ、ウクライナ側はこれまでにコメントしていない。
22:52(キーウ16:52)
ウクライナの民間人死者は少なくとも8983人
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は5日、ロシアによるウクライナ侵攻後に亡くなったウクライナ側の民間人の死者数を公表した。昨年2月24日の侵攻開始から今月4日までに、8983人の死亡を確認したという。ただ、OHCHRは「実際の死者数はもっと多い」としている。
OHCHRによると、死者のうち6979人(78%)はウクライナ政府が支配する地域で、2004人(22%)はロシアによる占領地で死亡した。確認された死者数では昨年3月が最も多く、4124人だった。今年は毎月、百数十人から200人が死亡し、5月は174人が命を奪われたという。
20:33(キーウ14:33)
ドネツク州・ザポリージャ州の攻撃、反転攻勢かどうかコメントせず ウクライナ高官
ロイター通信によると、ウクライナ国家安全保障防衛会議のダニロウ書記は5日、ロシア国防省が発表した東部ドネツク州や中南部ザポリージャ州でのロシア軍に対する攻撃が、ウクライナが公言してきた占領地奪還のための本格的な反転攻勢に当たるかどうかを聞かれたが、「戦争は続く。完全に勝利するまでだ」と答え、コメントを拒んだ。
ダニロウ氏は反転攻勢について、5月27日に報じられた英BBCのインタビューで「(着手は)明日か明後日、1週間後かもしれない」と述べていた。
19:15(メリトポリ13:15)
「ウクライナ軍の目的はアゾフ海」親ロシア派幹部
ロシア国防省は5日午後、新たにウクライナ中南部ザポリージャ州のロシア軍支配地に対しても、ウクライナ軍から激しい攻撃があったと発表した。同州の地元親ロシア派幹部はロシア国営ノーボスチ通信に対し、「ウクライナ軍の目的はアゾフ海にまで進軍し、(東部と南部のロシア軍占領地を結ぶ)陸の回廊を遮断することだ」との見方を示した。
国防省の発表によると、ウクライナ軍の大規模攻撃を受けたのは、東部ドネツク州の拠点都市ドネツクから西に約70キロ離れたベリカノボシルカ付近と、ザポリージャ州東部のノボダリウカ。二つの地点は州境をはさんで約15キロの距離にあり、南のアゾフ海沿岸と約100キロ離れている。
ドネツク州で親ロシア派の武装組織を率いる人物はSNSへの投稿で、ベリカノボシルカ付近でウクライナ軍がロシア側の陣地の一つを奪ったと記した。
18:00(ワシントン5:00)
ロシア国内の親ウクライナ派がドローン攻撃関与か 米報道
米CNNは5日、ウクライナ…

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