決勝は4大会連続の仙台育英と16年ぶりの仙台商 春の宮城大会

福留庸友 吉村美耶
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 第70回春季東北地区高校野球宮城県大会は27日、石巻市民球場で準決勝2試合が行われた。投打のかみ合った仙台育英が7回コールドで東陵に勝利し、仙台商は仙台一に逆転勝ちした。

 仙台育英は4大会連続、仙台商は16年ぶりの決勝進出となる。両校ともに来月、岩手県で開催される東北大会への出場を決めた。

 決勝と3位決定戦は28日、同球場で行われる。

好投で決勝に導く 仙台商・阿波壮汰投手

 仙台商5―2仙台一

 被安打4の完投でチームを16年ぶりの決勝に導いた。

 阿波壮汰(そうた)投手(3年)が打たせて取る持ち味を発揮したのは4点リードの七回裏。四球と犠打で、1死二塁と得点圏に走者を背負うも、二者連続でゴロに打ち取り、無失点に抑えた。

 奪三振は三つにとどまったが、計13個の内野ゴロを打たせた。対戦相手の仙台一の千葉厚監督は「低めの変化球を打たされた。対応しようとしたが、向こうが一枚上手だった」。

 東北大会の出場が決まった瞬間も、阿波投手に笑顔はなかった。決勝の相手は仙台育英。昨秋の県大会3回戦で3―7で敗れた。「一冬越えて、自分たちがどう成長しているのか確かめられる」と意気込む。

 県大会は全4試合に登板し、26回5失点と好調だ。仙台商の下原俊介監督は「130キロにも満たないボールでコントロールよく、打たせて取ってくれた。すでに『明日もいくぞ』と声をかけた」という。福留庸友

東陵の今野悠貴主将が3安打

 東陵2―9仙台育英

 東陵の今野悠貴主将(3年)は、チームを鼓舞するバッティングを心がけたといい、この日の試合で3安打を放った。「アウトコースのまっすぐを狙った」という二回の2打席目は右前適時打となり、一回の失点後に一矢報いた。チームは仙台育英に力負けし、「守備から流れを作って、バッティングに生かせなかった」。ただ、28日の3位決定戦に勝てば6年ぶりの東北大会に手が届く。「切り替え、みんなで東北大会を目指す」と語った。(吉村美耶)

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