序盤で流れを呼び込む三塁打に本塁打 智弁学園・松本大輝選手

篠原大輔
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 (5月27日、春季近畿地区高校野球大会1回戦、智弁学園8―6大阪桐蔭)

 近畿大会初戦の相手が大阪桐蔭と決まり、智弁学園の面々は喜んだそうだ。高校球界最大のビッグネームに、いまの自分たちの力をぶつけられるからだ。

 小坂将商監督はその日から「桐蔭が相手でも逃げるな。勝ちにいけ」と選手たちに言い続けた。そして大阪桐蔭への挑戦状として、絶好調の松本大輝(だいき)(3年)を3番から1番に上げた。

 その松本がいきなり大阪桐蔭に襲いかかる。相手の先発は左の安福拓海(やすふくたくみ)(2年)。一回表、左打席の松本は2球目のスライダーをとらえ、右中間フェンス直撃の三塁打。いける。智弁学園の挑戦者魂に火がつく。後続も続き、この回4点を先取した。

 二回表、また松本だ。先頭で打席に入り、2番手投手の内角直球を強振。高校通算25号となる本塁打だ。序盤で大阪桐蔭から5点。1点ずつ返されたが、六回にも3点を加え、5投手のリレーで逃げ切った。

 本塁打、三塁打、二塁打の活躍だった松本。大阪桐蔭戦には苦い思い出があった。1年の春、近畿大会決勝で対戦し、代打で出て投ゴロ。「2年前から成長した自分を見せられました。僕らにとって、今日の勝ちは大きいと思います」。チームの大黒柱となった松本が、誇らしげに笑った。(篠原大輔)

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