春の山形大会、鶴岡東と日大山形が決勝へ 東北大会出場も決定

小川尭洋
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 第70回春季東北地区高校野球山形県大会は27日、米沢市営野球場で準決勝2試合があった。投打がかみ合った鶴岡東は東海大山形に勝ち、日大山形は7回コールドで前年王者の羽黒に勝利した。決勝に進んだ両校は6月7日から岩手県で開かれる東北大会へ出場する。鶴岡東と日大山形による決勝は28日午後0時半から同球場である。東海大山形と羽黒は、同日午前10時から3位決定戦に臨む。

投球スキルとともに冷静なプレー磨いた 先発の佐藤董哉投手(3年)

 鶴岡東5―0東海大山形

 東海大山形が2点リードされて迎えた五回表。ここは踏ん張りどころだった。

 マウンドで「ふう」と息を整えながら、先発の佐藤董哉(なおや、3年)は冷静に自分に言い聞かせていた。

 「しっかり抑えて、次の攻撃につなげよう」

 だが、慎重になりすぎたせいか、最初の打者は四球で出塁させた。犠打で1死二塁。適時打を許して1点を失ってしまう。ここから佐藤の成長ぶりが見えた。

 「去年の自分だったら、そろそろ崩れていたかもしれないな」と佐藤。後続をゴロやフライで打ち取り、最少失点で切り抜けた。

 昨春の山形県大会では山形学院戦に六回から登板したが、制球が乱れた。登板2回で3失点し、3―10で7回コールド負けを喫した。

 無失点に抑えようという力み。自己分析すると、それが制球力を武器に打たせて取る自分のスタイルを崩してしまっていた。だから、昨秋から心がけてきたのは精神面。とりあえず「最少失点に抑える」と楽に考えると好投ができる。

 チームは敗れたが、28日の3位決定戦は「夏への勢いをつけるためにも勝利したい」と佐藤。頼もしくなった左腕の視線は、もう夏にある。小川尭洋

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