米債務不履行、回避できても…2011年は市場大荒れ くすぶる不安
ニューヨーク=真海喬生
バイデン米政権と共和党が27日、米政府の債務(借金)上限の引き上げで大筋合意した。6月5日にも迫る債務不履行を回避するには、合意を反映した法案を米議会で早急に通す必要がある。過去の例を振り返ると、仮に債務不履行を回避できたとしても、無傷で済むとは限らない。日本にとってもひとごとではない。
バイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長が27日、米政府の一定の歳出削減などを条件に折り合った。今後は米議会が債務上限の引き上げ法案を可決したうえで、その法案にバイデン氏が署名して成立させる必要がある。
共和党、民主党とも合意内容に納得し、手続きが円滑に進むか。金融市場は成り行きを注視している。
格付け会社は「努力不足」
参考になるのが、今回と同じように上限問題をめぐる対立が激化し、債務不履行の可能性が高まった2011年だ。当時も政府・民主党と共和党の調整が遅れに遅れ、債務不履行を回避するための法案にオバマ大統領(当時)が署名したのは、期限とされた当日の8月2日だった。
ぎりぎりとはいえ、債務不履…
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