坂元裕二がカンヌで受賞した意味 「職人」是枝監督が手法変えた才能
編集委員・石飛徳樹
是枝裕和さんはアシスト力のある映画監督だ。過去のカンヌ国際映画祭で柳楽優弥さんとソン・ガンホさんに男優賞をもたらし、今回の「怪物」では、日本を代表するテレビドラマ脚本家である坂元裕二さんの才能を世界に知らしめた。
そもそもこの企画は川村元気プロデューサーが坂元さんに「日本映画に存在しないパターンの脚本を書いてほしい」と依頼したことから始まった。出来上がった脚本が、子供が重要な役割を果たすことから、子供の演出に秀でている是枝監督に白羽の矢が立った。
是枝監督は子役に台本を渡さ…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら