中国で唯一の姿を撮影? 四川の山奥にいたのは野生の「白パンダ」

上海=井上亮
【動画】世界で唯一? 白いパンダを撮影=臥竜国家級自然保護区管理局撮影
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 中国・四川省の自然保護区で、体毛が白い野生パンダが動き回る鮮明な映像がカメラに捉えられた。世界で唯一とみられ、公開された動画には雪が積もる森の中で他のパンダとじゃれ合う姿などが映っている。

 白いパンダの動画と写真は、同省にある臥竜国家級自然保護区管理局が27日に公開した。標高2千メートルを超える保護区内に設置された赤外線カメラで今年2月と4月に撮影された。

 国営新華社通信などが流した動画では、白いパンダが竹をくわえて歩く姿や、一般的な白黒の母子パンダと一緒に過ごしている様子が確認できるという。この母パンダは白いパンダの母親である可能性が高いとされる。

 公開された写真では、角度によって、通常体毛が黒い部分にうっすらと色がついているように見えるが、中国では「白色大熊猫」(白いジャイアントパンダ)と報じられている。

 同保護区は2019年、まだ幼かった白いパンダを初めて確認し、その後4年にわたって観察を続けてきたという。これまでも写真や動画が公開されたことはあったが、横向きや一部だけが映ったものだった。

 白いパンダは性別不明で現在5~6歳と推定され、突然変異とみられる。中国国営中央テレビは、専門家の話として、白化する動物は遺伝的欠陥のため複数の疾病を伴うことが多いが、この白いパンダは今のところ明らかな健康上の問題はなさそうだと伝えた。

 中国には、体毛の黒い部分が茶色いパンダもいる。飼育されている中では世界で1頭だけといい、陝西省西安市の施設で公開され人気を博している。(上海=井上亮)

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