市職員157人、市議から「ハラスメント受けた」 千葉・柏市で調査
千葉県柏市の職員157人が市議から「パワハラやセクハラを受けた」と訴えたことが柏市議会の調査で分かった。市議会は結果をもとにまとめたハラスメント防止条例案を6月2日開会の定例会に提案する。条例案には相談窓口を置いて事実関係を把握し、ハラスメントが確認された場合は議員の名前を公表することを盛り込んだ。
市議会は昨年、議員によるハラスメント防止の条例を制定するための検討会を設置した。検討会は4月、ハラスメントの実態を複数回答のアンケートで調べた。回答した1827人のうち、157人が「ハラスメントを受けたことがある」、316人が「見たことがある」と答えた。
行為の具体例で最も多かったのは「ささいなミスを大声で叱責(しっせき)」「必要以上に長時間の叱責」「意に沿わない対応に恫喝(どうかつ)」で169人。「彼氏や彼女がいるのかと聞かれる」「早く結婚しろと言われて苦痛を感じる」が154人だった。
ハラスメントがあった際の相談相手は「誰にも相談しなかった」が最多で180人。次いで、「親しい同僚」73人、「上司」71人の順だった。
ハラスメントがあったときの対応は「何もしなかった」が252人で最も多かった。その理由は「相談しても解決しない」が177人、「業務に支障が出る」が127人、「我慢した方がいい」が79人、「職場での立場が悪くなりそう」が48人だった。
円谷憲人議長はアンケートのハラスメント行為について「率直に多いと思う。条例の必要性が浮き彫りになった」と話した。(斎藤茂洋)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら