ロスジェネ政治家を見つめ続け、伴走してきた2人に、この世代が挑戦してきたことの意義を聞いた。
NPO法人「ドットジェイピー」を立ち上げた佐藤大吾さん
今年の統一地方選を見て、20、30代の新人が立候補することが当たり前になってきたと感じました。「若さ」が珍しくなくなった分、苦戦した新人候補も少なくなかったようですが、これも若年層の政治への関心が高まってきた一つの表れです。歓迎すべき現象だと思います。
ロスジェネ世代による若者の政治参加のうねりが起き始めた15年ほど前には、考えられなかった状況です。いま40代か、50代になったばかりのこの世代から多くの地方議員が生まれ、しかも3期、4期と期を重ねたことが、続く世代にとって「孵卵(ふらん)器」の役割を果たしたのです。
「地盤・看板・かばん」を持たない普通の若者が各地で立候補し、同世代の支援を受けて当選する。しかも選挙を連続して勝ち抜き、実際に若者世代にとって重要な社会課題に取り組む姿も見せた。ロスジェネ地方議員たちのこうした活動は、さらに下の世代に政治家になるという選択肢をとても身近なものにしました。
目的は金もうけではなく社会貢献
いまの20、30代に、ビジ…