高校合格のご褒美に二重まぶた 10代に広がる美容整形を考える

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伊木緑
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 まぶたを二重にしたい、コンプレックスを解消したい――。小中高校生の間で、美容整形が身近なものになりつつあります。背景にあるものは? 親や子は、どう向き合うべきなのでしょうか。伊木緑

 首都圏に住む高校1年の女子生徒(15)は中学卒業を控えた2月上旬、二重まぶたにするための手術を受けた。片目は二重、もう片方は奥二重。左右非対称なことがコンプレックスだった。

 メスを入れず、まぶたを糸で留めて二重のラインをつくる「埋没法」は、小学生の頃からインスタグラムで知っている。のりなどでまぶたを二重にする「アイプチ」を使い始めた中2の頃から、埋没法できれいな二重にしたいと考え始めた。両親に相談すると、父が「高校に合格したら」と約束してくれた。

近年急速に増えている10代の美容整形。記事の後半では、美容整形のリスクや整形願望にひそむルッキズムとどう向き合うかを考えます。

 その言葉をモチベーションに…

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    インベカヲリ★
    (写真家・ノンフィクションライター)
    2023年6月1日14時0分 投稿
    【視点】

    コンプレックスが解消されて、ずっと気になっていたところが気にならなくなるというならいいと思うが、実際は次々に不満が出てきて自分に点数をつけはじめる人が多いように思う。 整形依存だと思われる人には何人か会ってきたが、彼女たちの美の追及にはキリ

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    磯野真穂
    (人類学者=文化人類学・医療人類学)
    2023年6月2日7時53分 投稿
    【視点】

    美容整形がスキンケアの1つになる日は近いはず。そしてそれは、社会全体の医療化と無関係ではありません。 「ありのままのあなた」がやたらと称賛される社会で、美容整形が広がるというのはなんとも皮肉な話です。 コメントをしている社会学者

    …続きを読む