NHK、予算問題を昼のニュースで報道「不適切な調達手続き」
NHKが国会で承認された2023年度予算に事業で認められていない衛星放送番組のネット配信に関わる支出約9億円を盛り込んでいた問題で、NHKは30日、正午のニュース番組(総合)で「ネット活用業務関連で不適切な調達手続き」とのテロップと共に、この問題を報じた。
NHKのネット業務は総務相の認可などを必要とする実施基準で定められているが、番組の同時・見逃し配信業務については、地上波に限られ、衛星放送は認められていない。
ニュースでは、NHKが「現在認められていない衛星放送番組の同時配信の開発に向けた設備を調達する手続きを進めていた」とし、「関連する業務を停止した後、違法性のある支出がないことを確認した上で今回の設備整備の内容を、実施基準の規定に沿ったものに是正するとともに、手続き・支出ともに、今後とも違法性がないように措置した」と報じた。
また「NHKは会長の下に企業統治に詳しい弁護士などをメンバーとする検討会を設置して、意思決定プロセスなどの改革に向けた取り組みを徹底する方針」と再発防止策を行う考えがあることを伝えた上で、「こうしたことが二度と起きないよう、再発防止を徹底します。ガバナンスのあり方を再確認し、改革を行ってまいります」とのNHKのコメントを紹介した。