聞き手 シニアエディター・尾沢智史
「ONE PIECE」「名探偵コナン」「キングダム」……。最近、50巻、100巻を超える人気マンガが目立ちます。しかし、マンガ評論家の伊藤剛さんは、「長いストーリーマンガ」は、マンガ全体から見れば一部でしかないと言います。「長いマンガ」はどうやって生まれ、これからどこへ向かっていくのでしょうか。
人気マンガ「ONE PIECE」は現在105巻まで出ています。「キングダム」も68巻。しかし、だからといって、「最近のマンガは長くなった」と言うのは少々短絡的です。
ページ単位でコマ割りをして、複数ページにわたる一つながりの長い物語を週刊連載ベースで語っていく。いま「ストーリーマンガ」の中核をなす、こうした作品の形式が固まったのは、1970年前後です。週刊誌の連載が単行本としてもう一度売られるビジネスモデルの確立以降ですね。
週刊少年ジャンプが史上最高部…