ルビーの妖精、甘々娘を守れ! 旬到来で警察や農家が盗難対策を強化
池田拓哉
実りの季節がやってきた。店頭にはサクランボや人気のトウモロコシ「甘々娘(かんかんむすめ)」が並び始め、農家はこれから本格的な収穫期を迎える。昨年は桃などの盗難被害がかつてないほど相次ぎ、組織的な犯行の疑いも明らかになった。農家は防犯対策を強化し、県警やJAもパトロールや不審情報の収集に力を入れる。
防犯カメラやセンサーを設置した農家
サクランボが収穫期に入った山梨県南アルプス市。地元では「ルビーの妖精」とも称され、市内の直売所は例年、「佐藤錦」など人気品種を買い求める県内外の人たちでにぎわう。
一方で、農家は盗難に神経をとがらせる。地元JAによると、市内では昨年、約20件の被害が確認された。今年になって防犯カメラや人感センサーを新たに設置した農家も多い。
サクランボ園の今季の営業を27日から始めた男性(51)は最新式の防犯カメラを畑3カ所に1台ずつ導入した。遠隔で監視ができ、カメラが人物などを捉えると、スマホに画像も送られてくる。1台約3万円。増設も検討している。近年はアルミ製の脚立を盗まれる被害にも悩まされており、その対策としても効果を期待しているという。
地元の警察や消防団、JAに…