長男更迭劇「サミット効果吹き飛んだ」 首相官邸、職責の認識に甘さ
小手川太朗 楢崎貴司 藤原慎一 谷瞳児 君島浩 長野佑介
長男・翔太郎秘書官(32)の更迭を決めた岸田文雄首相は、「退職金の辞退の意向」を国会で代弁するなど火消しに追われた。だが、起用時から公私混同を指摘された末の更迭劇に、緩みやおごりを指摘する声がやまない。世襲政治への国民の批判も高まっている。
翔太郎氏の交代は更迭なのか――。30日の参院経済産業委員会で野党議員に追及された首相は、「言葉遊びをするつもりはない。けじめをつけるために交代させる」と強い口調で応じた。
だが、「公邸忘年会」が報じられた直後は「厳重注意」にとどめ後から更迭を判断した理由を問われると、「広島サミット後の地元との調整業務が一段落するから」などと、説明は抽象的に。一方で「退職金、ボーナス等については辞退、返納すると本人の意思を確認している」と強調した。更迭劇による打撃を最小限にとどめようとするかのような姿勢が目立った。
ひろゆき氏のツイートに官邸幹部「困る」
実際、政権中枢は「首相の身内びいき」への批判の広がりに神経をとがらせている。
「ひろゆきがフェイクニュー…