女子100メートル障害で12秒台の記録を持つ日本人は5人しかいない。その1人が、田中佑美(富士通)だ。
24歳のハードラーは、まさに飛ぶ鳥を落とすような勢いで自己ベストを更新し続けている。
4月29日の織田記念(広島)で12秒97をマークし、初めて13秒台の壁を打ち破った。すると5月7日の木南記念(大阪)では12秒91、さらに同月21日のセイコーゴールデングランプリ(横浜)では12秒89。またもタイムを伸ばした。
単純計算で、1カ月以内で0・1秒近くも縮めたことになる。
3日にあった日本選手権の決勝では12秒96をマーク。初出場で3位に食い込み、表彰台に立った。
「前半はほとんど記憶がなく、後半は(横一線で)並んでるな、と。『落ち着け、ここで落ち着くために練習したんやろ』って思いながら走っていました」
笑みを浮かべながら、いつも通りの関西弁で振り返った。
その才能は、陸上界では知れ渡っていた。
大阪・関大一高ではインター…
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