「『あっ』と打った」近本 4球で先制のトラ、16年ぶり9連勝

藤田絢子
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(30日、プロ野球 阪神タイガース3―1埼玉西武ライオンズ)

 たった4球で、瞬く間に阪神はスコアボードに「1」を刻んだ。

 一回、1番近本が初球を仕留める。交流戦が始まり、日頃対戦することのないパ・リーグの投手だ。その上、西武の先発・与座は変則の下手投げときた。「イメージを持って打席に立った。プレーボールの瞬間、クイックで投げてきたから、『あっ』と思って、『あっ』と打った」。打率で十傑に入る28歳のバットが反応した。

 右中間フェンス直撃の当たりに、快足を飛ばして一気に三塁を陥れた。2番中野は「試合の入りを大事にしたいと思っていた」。内角高めの球を右翼線への適時三塁打に。盗塁王経験のある俊足コンビによる、鮮やかな先制劇だった。

 勢い。これが今季の阪神にはある。リーグ戦では勝ち越しを17もつくり、首位を独走する形で交流戦へ。2年連続2位と得意とする舞台で、好調な滑り出しだ。

 2007年以来16年ぶりの9連勝。これには、岡田監督も「なかなかないやろ」とほくほく顔だ。月間勝利数は球団タイの19に伸びた。リーグ優勝した1964年8月などと同じ数。18年ぶりにその座を狙うチームにとって、吉兆といえそうだ。(藤田絢子)

 岡田監督(神) 「9連勝はなかなかないやろ。3点あれば、(先発の)村上は最初1点とられたけど、逃げ切れる感じは持ってた」

 村上(神) 8回1失点で5勝目。「交流戦初戦ということで、チームに勢いをつけられるような投球をしたいと思っていた。できてよかったです」

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