ドアホン、急激な品薄 「ルフィ事件」影響か、防犯グッズの関心増
自宅を訪れた人の顔をモニター画面で確認できるテレビドアホンの売り上げが好調だ。「ルフィ」と名乗る人物が指示したとされる広域強盗事件の影響とみられ、ドアホンに加えて監視カメラやブザーなど複数の防犯グッズを組み合わせて買い求める客が増えている。
「かつて見たことのない勢いだ」
JR京都駅前の家電量販店「ヨドバシカメラ マルチメディア京都」の担当者、岩崎亮太さんはテレビドアホンの売れ行きに驚く。1月以降、ドアホンの売り上げが前年比で約1・5倍になった。東京都狛江市で高齢女性が犠牲になった強盗致死事件が起きたのは1月。「ルフィ」と名乗る人物が指示したなどと注目され始めた頃から、入荷したらすぐ売れる状態が続く。
売れ筋は3万~4万円の商品だ。ドアホンだけではなく、監視カメラ、センサーライトの3点セットで購入する客が多い。「全部で10万円近くになり安くはないが、命には代えられないと考える人が多いのでは」と岩崎さんは話す。他には窓の補助錠「ウインドロック」が飛ぶように売れたり、侵入者と鉢合わせしてしまった時のためにと防犯ブザーを買い求めるお年寄りが増えたりしている。
家電大手コジマは、ドアホンの売り上げが2、3月とも前年を大きく上回ったと明らかにしている。2月は前年比250%、3月は160%になったという。
品薄の状況はしばらく続くかもしれない。テレビドアホンで国内シェアの約8割を占めるパナソニックは「増産に努めているが、解消の時期は未定」(広報)としている。2021年ごろに始まった世界的な半導体不足で生産量が減ったところに「ルフィ」の事件が追い打ちをかけたという。
防犯グッズの購入費を補助す…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら