最長は6日間713キロ ウルトラマラソンで入る「ゾーン」の不思議
聞き手・宮崎陽介
「速く」ではなく、最も「長い」距離を走れる動物は人間、ということを聞いたことがあります。でも、100㌔、200㌔、48時間、6日間……走るウルトラマラソンは度を越していると思いませんか。なぜ、何を考えて走っているのでしょう。走ったあとはどんな気分? 世界記録も作ったことのある稲垣寿美恵さんに聞きました。
リレーおぴにおん 「長すぎる」
このゴールデンウィークも、島根から高知までの423キロを走ってきました。今年は沖縄のレースで200キロ、台湾の48時間走で340キロくらい走りました。仮眠は、いすに座ったままぷっと寝るか、地べたに寝転がる感じ。5分か10分くらいを3、4回です。
42・195キロ超を走るウルトラマラソンにもいろいろあります。私は2010年に仏スルジェールであった48時間走を397・103キロの世界記録で優勝し、以後も多くの大会に出ました。1レースで走った最長は16年にハンガリーであった6日間走の713・530キロ。この時はバンガローみたいなところで仮眠や食事ができました。
長い距離を走る理由は、特に…
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