廃棄物に残るバッテリー、AIが自動判別 破砕時の火災防止に期待
村山知博
さまざまな廃棄物の中にリチウムイオン電池などのバッテリーが残っていないか自動判別するシステムを、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の研究チームが開発した。
リチウムイオン電池は、強い力がかかると発火する危険性がある。バッテリーが内部に残ったままの廃棄物を破砕し、火災が起きてしまうのを防ぐことにつながる。
リサイクル施設では、作業員が経験をもとにバッテリーの有無を調べているが、見逃すことも少なくない。環境省の2021年度調査では、全国のリサイクル施設でバッテリーが原因とみられる火災・発煙などが年間1万件以上も起きていたという。
産総研の上田高生・企画主幹らのチームは18年、スマホやタブレットをX線で透視し、バッテリーの位置をAIに判別させる自動解体システムを開発した。これを応用することで、デジカメや電子たばこ、電動歯ブラシ、ロボット掃除機など多種多様な廃棄物の中にバッテリーが残っていないかをAIに判別させようと考えた。
最大の課題は、誤判別の防止…

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