消費の低迷、田んぼが減る未来 混ぜごはんでコメを救いたい

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前川浩之
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 ガー、ゴー。

 雑穀大手「はくばく」(山梨県中央市)の工場で、その機械はうなりを上げていた。大麦の一粒一粒を縦に切断する独自開発の機械だという。

 何枚もある金属の板の間に大麦が一粒ずつ入り、その間を刃が通って大麦を切る。工場のライン長、依田翼さん(37)は「調整がとても難しい機械」と語る。

 金属板の溝の幅を変えたり、刃を交換したりするたびに、うまく真ん中で切れるように微調整することが必要で、「職人技が要求される」やっかいな機械。ただ、それを語る時の表情は、どこか誇らしげだった。

 ウクライナ侵攻により食品の値段が上がったことで、国民を飢えさせない「食糧安全保障」の考え方が注目を集めています。日本の食をどう守るか、食卓に上がる身近な食品を通じて考えます。

 この機械の刃は、かつて「貧…

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