「HPVワクチンと検診を」子宮頸がん予防、国がんセンターが報告書

足立菜摘
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 子宮頸(けい)がんなどの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐワクチンや、子宮頸がん検診について、国立がん研究センター東京都)が国内外の研究データなどをまとめた報告書を公表した。海外では子宮頸がんの死亡率が下がっているのに対し、日本では横ばいであることを紹介。ワクチン接種や検診を継続して受ける意義を説明している。

 報告書によると、子宮頸がんの発症率は近年、20~30代の若年層で上がっている。HPV感染はがんの原因の95%を占める。

 一方、ワクチン接種の「積極的勧奨」が再開された2022年度4~9月の接種率は低く、十分広がっていない。子宮頸がんの検診受診率は19年時点で43・7%にとどまる。

 同センターがん対策研究所データサイエンス研究部の片野田耕太部長は記者会見で、「日本だけ子宮頸がんがだらだら増えていることは、数年前から問題視されている。(ワクチンと検診によって)撲滅が可能ながんであることを知ってもらいたい」と話した。

 報告書は、同センターのホームページ(https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2023/0602/index.html別ウインドウで開きます)で公開されている。(足立菜摘)

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