知床観光船沈没、遺族が社長を提訴 「安全配慮義務に違反」

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川嶋かえ
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 北海道・知床半島沖で昨年4月、観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で、死亡した甲板員の曽山聖(あきら)さん(当時27)の両親=東京都=が、運航会社「知床遊覧船」と桂田精一社長に、計約1億1900万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。提訴は3月1日付。

 訴状で原告側は、事故当日は出航を控えるべき気象・海象が予測され、同業者からもやめるよう助言があったのに、桂田社長の判断で出航した結果、事故が起きたと主張している。

 当時の船長は経験不足で、社長の出航判断に逆らえず、荒天時に避難港に入るなどの判断もできなかった、と指摘。桂田社長は運航管理者に必要な3年以上の実務経験がないのに、あると偽って届け出ており、「重過失というより故意に近い」と訴えている。

「社長個人にも賠償責任」

 その上で、同社は適性を備え…

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