ナスカの地上絵、AI使って画像データで特定 山形大の進化する調査

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坂田達郎
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 南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」の研究にディープラーニング(深層学習)が使われている。世界で唯一、ペルー政府の許可を得て学術調査を続けている山形大学が1日、この技術で地上絵4点を特定したと発表。どんな手法なのか。

 坂井正人教授(文化人類学・アンデス考古学)を中心とした研究グループは、2004年以降の調査で358点の地上絵を発見。うち4点を深層学習の技術で見つけたと明らかにした。

 深層学習は人工知能(AI)が自ら学習する技術だ。山形大は18~21年、日本IBMとの共同研究で、ナスカ台地北部でAIを使った実証実験をした。

 これまでは航空写真から肉眼で探し、現地を歩いて確認してきた。しかし、ナスカ台地は東西約20キロ、南北約15キロで東京23区の半分ほどの面積があり、労力と時間を要した。

 調査の速度を上げるために導入したのが、画像データを学習したAIが、航空写真の中から地上絵の可能性があると示した場所に行き、確かめるという方法だった。

新たに公表された脚、魚、鳥

 壁もあった。学習させるデー…

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