岸田文雄首相が少子化対策の議論の中で、たびたび口にする「骨太の方針」。毎年、この時期になると話題になる政府にとって重要な文書だが、そもそもどんなものなのか――。

 Q 骨太の方針って何のこと?

 A 正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」といい、骨太の方針は通称だ。政府は例年、この時期から翌年度の予算案をつくり始める。骨太の方針は、年末にかけて議論する予算案や経済財政運営に対する基本姿勢を示す文書だ。首相をトップとする経済財政諮問会議で決めている。

 Q なぜ作るようになったの?

 A 昔の予算案づくりは各省庁や業界を代表する自民党の「族議員」と呼ばれる国会議員たちの力が強かった。利害を調整する役割はもっぱら財務省(旧大蔵省)が担っており、歴代の首相は思い通りの政策ができないジレンマを抱えていた。このため首相官邸主導の予算編成を目指し、2001年1月に中央省庁再編の目玉として経済財政諮問会議が発足。「骨太の方針」を作り、予算案の全体像を決めるやり方に変えたんだ。

 Q なんで骨太の方針と呼ぶの?

 A 会議が発足した森喜朗内閣…

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