名人・藤井聡太、初の揮毫は温故知新 藤井語録には笑いのセンスも

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佐藤圭司 北野新太
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 将棋の藤井聡太新名人=竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖と合わせ七冠=が20歳10カ月での名人獲得で最年少記録を更新した。藤井新名人は一夜明けた2日午前、第81期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)が決着した長野県高山村の山田温泉「緑霞山宿(りょっかさんしゅく) 藤井荘」で記者会見に応じ、言葉に先達への尊敬を込めた。

 決着局となった第5局は1日午後6時53分に終局。直後の主催者インタビュー、感想戦、新名人としての記者会見の後、対局を振り返ってから就寝したのは2日午前0時ごろ。起床は同6時ごろ。師匠の杉本昌隆八段(54)からの「おめでとう」という祝福メールに、「まだお返事をしていないので、これから返事をしたいと思っています」と苦笑いした。

 「名人の肩書で色紙に揮毫(きごう)して、これまでとは違った緊張感がありました」と、名人獲得を少しずつ実感している様子。

 揮毫した文字は「温故知新」。この言葉を選んだ理由について、「名人という歴史ある立場に立つことが出来て、自分としても昔の棋士の方の将棋を、今までは、なかなか並べたりする機会も少なかったんですけど、少しずつそういったことも目指していければいいのかな、という気持ちもありました」と藤井新名人。人工知能(AI)全盛の今、最先端の研究だけでなく、先人の素晴らしさにも目を向けつつあるようだ。

白眉僥倖節目…藤井語録と色紙の変遷

藤井聡太名人がこれまで書いた色紙や発した言葉を、北野新太記者が振り返ります。大谷翔平選手のあの名言を彷彿とさせる言葉も。

 「温故知新」は今回、藤井新…

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