2日午前0時45分ごろ、北海道深川市一已町、畜産業近藤正幸さん（56）方から出火し、牛舎3棟と倉庫1棟が焼けた。火は約5時間後に消し止められたが、牛舎にいた肉牛約70頭が焼け死んだ。

　深川署などによると、牛舎では約200頭の牛を飼育していた。近くの住居は延焼を免れ、けが人はいなかった。署が出火原因を調べている。

　車で通行中に火事を目撃したという30代男性によると、牛舎から「もおぉ、もおぉ」と牛の鳴き声がしていた。道路まで、やけどをした子牛がよろよろと脚を引きずって逃げてきた。男性は「苦しそうな鳴き声だった。痛々しくて泣きそうになった」と話した。（新谷千布美）