87歳が「基本情報技術者試験」最年長で合格 8歳の小3も記録更新
原知恵子
ITエンジニアの登竜門といわれる国家試験「基本情報技術者試験」にこの春、87歳の男性が合格した。合格者の平均年齢は25.1歳と若者が多いなか、これまでで最年長となった。男性は86歳の時にも最年長で国家試験「ITパスポート試験」に合格しており、それに続く記録更新となった。
男性によると、文系で、サラリーマン時代の主業務はIT系ではないが、折に触れてIT関連の学習を継続。職場の業務効率化や、退職後はボランティア活動にスキルを生かしてきた。85歳の頃、「これまでの人生で培った知識を振り返ろう」と思い立ち、様々な資格や試験に挑んでいるという。
試験を実施する「情報処理推進機構(IPA)」によると、「基本情報技術者試験」は確率の計算問題、ネットワークやデータベース、経営戦略や法務といった知識のほか、プログラミング的思考力も問われる。出題は近年の技術動向を反映しており、過去に合格した人が同じように合格できるとは限らない。65歳を超えた受験者は全体の0.1%にも満たない数字という。
今年4月の試験は1万513人が受験し、合格者は5928人(合格率56・3%)だった。この中には8歳の小学3年生も含まれ、最年少記録も更新された。(原知恵子)