両陛下、岩手県で全国植樹祭に出席 参加者とともに黙とう
多田晃子
岩手県を訪問中の天皇、皇后両陛下は4日、陸前高田市で開かれた第73回全国植樹祭に出席した。大船渡市の復興商店街も視察し、集まった人々に久々の予定外のお声がけをし、被災者らと交流した。
植樹祭の式典では、参加者とともに東日本大震災の犠牲者に黙禱(もくとう)。天皇陛下は震災の犠牲者に哀悼の意を、被災者にお見舞いを伝え、「震災を乗り越えて、この度、全国植樹祭が開催されることは誠に意義深く、復興に向けた地域の人々のこれまでのたゆみない努力と大会関係者の尽力に深く敬意を表します」と述べた。両陛下はお手植えとお手まきをした。
陛下はかつて「奇跡の一本松」などから作られたビオラを演奏したことがあり、お手まきの際にはこのビオラも使った演奏が披露された。
大船渡市の復興商店街では、働く人々に被災後の生活などを聞き、視察後は集まった人々に近づいて「震災の時、大変だったんじゃないですか」「いかがですか、食堂のほうは」などと質問。「どうぞお体に気をつけて」などと声をかけた。(多田晃子)