天安門事件の記念館、ニューヨークで開設 「歴史の真実を伝える」

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ニューヨーク=中井大助
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 天安門事件の歴史を伝える記念館が米ニューヨークで開館することになり、関係者が1日、記者会見を開いた。1989年6月4日、中国・北京の天安門広場で、民主化を求めた学生らが武力で弾圧された。当時の学生運動のリーダーの1人だった王丹さんは「自分たちの犯罪をもみ消そうとする中国共産党の試みに打ち勝ち、歴史の真実を伝えるため、記念館を設立する責任がある」と語った。

 事件の資料などを展示する記念館は香港にあったが、中国が香港国家安全維持法を制定して言論統制を強めるなか、2021年に閉鎖された。これを受け、関係者らはニューヨークに新しく開くことを決め、展示品や資金を集めてきた。

 新しい記念館は、エンパイアステートビルに近い、マンハッタン中心部のビルの中にある。天安門事件までの経緯を振り返るパネルや、学生たちが使っていた旗、抗議活動の様子を伝える新聞などが展示されている。いずれも香港で展示されていた資料ではなく、新たに支援者などから寄せられたものという。14年に香港で起きた民主化要求デモ「雨傘運動」や、19年の民主化を求めるデモの様子なども知ることができる。

 王さんは会見で「1989年…

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