炎上恐れる新聞、テレビがもたらした「暴論」 田原総一朗さんの苦言
インターネット上を中心に、極端な言説が拡散され、目立っている。「言ってはいけないこと」をあえて言うことが、もてはやされているようにも見える。テレビ局員として、フリージャーナリストとして、「タブー」に切り込んできた田原総一朗さんは、この状況をどう見ているのか。
少し前、経済学者の成田悠輔さんがネット配信番組でした「高齢者は老害化する前に集団自決みたいなことをすればいい」という発言が「暴論」などと批判されました。ニューヨーク・タイムズなど海外メディアも報じました。
確かに表現はきついと思いました。ただ、ネット配信でも演出が行われることはあります。必ずしもその人の素の姿や本音ではないかもしれないという視点も必要です。
発言の真意を考えると、役職や権力を高齢者が握ったまま手放さないことが問題だということでしょう。日本停滞の一因は年功序列と終身雇用にあり、それを根本から変えないと日本はよくならない。僕もそう思います。彼はあえてこれをセンセーショナルな形で言ったのでしょう。
でも、新聞もテレビも、この問題をはっきり言わない。なぜか。新聞社でもテレビ局でも、幹部は年功序列、終身雇用で生き残ってきた人たちだからですよ。
仮に問題を指摘するとしても…
- 【視点】
■田原総一朗批判こそ、メディアのタブーではないか 何度読んでも腹立たしい。田原の意見に同意できる部分があるとしたならば、暴論にも機能があることは認める。ただ、暴論にも種類、レベルがある。雑な議論、稚拙な意見、見掛け倒しの言動まで暴論と言
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