現場へ! ネット通販と地場産業⑤
奈良県は古くから履物の産地として知られる。県の中西部にある大和高田市に今月、サンダルが展示される場所ができた。地元の中小企業の川東履物商店が、事務所兼工場の敷地内に開いた「ヘップランド」だ。
ヘップとは映画「ローマの休日」で有名なオードリー・ヘプバーンのこと。映画で着用した足の甲だけを覆うつっかけタイプは「ヘップサンダル」として知られる。
ヘップランドはサンダルの製造や販売、飲食などができる拠点にするという。事務所や倉庫として使われてきた古い建物を改装した。ひときわ目立つのがトイレだ。イメージアップもねらって、広い部屋に最新式の便器を置いたぜいたくな造りだ。入り口では靴を脱いで、自社ブランド「HEP」のサンダルを履いてもらう。4代目社長の川東宗時(33)は、地元の履物文化も紹介していくという。
5月にあった内覧会には、大…