トラックドライバー、きつくて稼げない 過当競争で価格転嫁も進まず
高橋豪 三輪さち子 上地兼太郎
かつてはきつくても稼げる仕事と言われたトラックドライバーだが、いまは他の業種に比べて低い賃金水準となり、それが人手不足を深刻化させている。
背景には、運賃の値引きの過当競争がある。1990年代に最低車両台数などの規制が緩和され、新規参入が相次いだ。零細企業が大手の下請けになる多重下請け構造となり、運賃の中抜きも横行した。
複数の運送会社で23年間ドライバーを務めたという男性は「東京から大阪まで運賃が10万円かかったとしても、会社には半分ほどしか残らなかった」と振り返る。男性は待遇改善を求めたこともあったが、稼ぎが少ない仕事ばかり振られる「配車差別」を受けた。
過当競争や多重下請けの構造…
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