親子ほど年の離れた当事者たち何を思う 中国、天安門事件と白紙運動

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北京=畑宗太郎
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 中国の若者たちがゼロコロナ政策に抗議した「白紙運動」から半年。若者が連帯して共産党中央の施策にノーを突きつけたのは、1989年に学生らが北京の天安門広場に集まった民主化運動以来ともいわれる。親子ほど年の離れた当事者たちは今、何を思うのか。

 5月最後の週末の夜。北京中心部を囲む環状線の高架下に数台のパトカーが止まり、警官が道行く人に身分証の提示を求めていた。

 半年前、この辺りは大勢の若者たちで埋め尽くされていた。厳しい外出制限などひたすら市民に我慢を強いる「ゼロコロナ」への抗議が、北京を含め少なくとも10都市に広がっていた。

 若者が手にした白い紙は、「真実を知ることも、自分の思いを伝えることも許されない」(参加した大学生)という不自由さの象徴だった。

「私たちよりずっと勇敢」

 統制が強まる一方の中国で起…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2023年6月5日8時36分 投稿
    【視点】

    天安門事件から34年、ゼロコロナ政策に抗議を試みた若者たちが直面する、今の中国の息苦しさが伝わってきます。  中国共産党政権は、民主化を求めて天安門広場に集まった若者たちを人民解放軍が殺傷することで保たれました。それを「動乱」を鎮圧したと

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