5人目の12秒台ハードラーは苦労人、走りを変えた「10センチ」
辻隆徳
陸上の日本選手権は3日、大阪・ヤンマースタジアム長居で女子100メートル障害決勝が行われる。12秒台の自己ベストを持つ5人が勢ぞろいし、史上最高レベルのレースが予想される。そんな中、5人目で「12秒台ハードラー」の仲間入りを果たしたのが、清山ちさと(いちご)。今年7月で32歳になるベテラン選手だ。
2日にあった準決勝1組目。4レーンに入った清山は完璧なスタートを切った。2台目付近で少し後退したが、中盤以降に盛り返して13秒16(追い風0・1メートル)をマーク。同じく12秒台の自己ベストを持つ青木益未(七十七銀行)、田中佑美(富士通)に続く3着で決勝に進んだ。
レース後、清山は「まずはほっとしました。よかったな、というのが率直な感想です」と笑顔を見せた。
清山は1991年生まれ、宮崎市出身。筑波大、同大院を経て、現所属。高校3年時の全国高校総体(インターハイ)を13秒44で制し、将来を期待された。だが、大学進学以降は多くのけがに悩まされるなど思ったような結果を残せずにいた。日本代表としては今年2月のアジア室内が初めてという“苦労人”だ。
初の12秒台となる12秒9…
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