信頼されるメディアへ「徹底した透明性」提案も オンブズマン総会

世界の新聞社、放送局などで報道内容のチェックなどをする、オンブズマンやパブリックエディター(PE)らが加盟する国際組織「ニュースオンブズマン協会(ONO)」の年次総会がロンドンで開かれた。会合は1日から始まり、約50人が世界で広がるメディア不信への対策などについて意見を交わした。朝日新聞からは小沢香PEが参加した。3日まで開かれる。
世界の報道機関にとって信頼性の確保が喫緊の課題になる中、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)のマーガレット・サリバン元PEが基調講演。1970年代に米国で7割以上あった報道機関への信頼が4割前後に下落したことを受けて、「信じようとしない人たちに、どうすれば報道を届けられるかだ」と問題提起した。
サリバンさんは「私たちの問いは『どうすれば彼らに信用してもらえるか』ではなく、『どうすれば、可能な限り信頼に足る存在になれるか』であるべきだ。人々が私たちを信頼するか否かはコントロールできないが、自分たちのジャーナリズムが真に信頼に足るものになるよう努力はできる」と述べた。
サリバンさんは、信頼性確保の具体策の一つとして「徹底した透明性(ラジカル・トランスペアレンシー)」を提案。読者や視聴者に報道する過程を「できるだけあからさまに、献身的に、明白に伝えること」の必要性を語った。
さらには「編集トップは新聞…
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