プラごみ汚染条約、秋までに草案 一律規制か自主目標か、隔たり
市野塊
世界で深刻化するプラスチックごみの汚染を規制する国際条約の最初の草案が、秋までに示されることになった。2日までパリで開かれていた政府間交渉会合で決まった。会合では世界共通の目標を掲げ、一律に規制するかどうかや、原料や製品の生産削減にまで規制範囲を広げるかが話し合われたが、隔たりは依然大きい。
プラごみ汚染について、昨年3月の国連環境総会で、2024年中に法的拘束力のある条約を作ることに合意。計5回の会合で条約案を整え、25年以降に採択することになっている。
今回の会合は2回目だ。各国が提出した意見書によると、欧州などはプラごみの削減目標などの世界共通の基準を盛り込むことを支持。規制範囲は原料の生産量まで含め、元を絶とうとする意見だ。
一方、日本は「生産、消費の段階に求められる取り組みを各加盟国の実情に合わせて実施すべきだ」(西村明宏環境相)とし、地球温暖化対策の「パリ協定」のような、各国の自主的な削減計画に任せる形を求めた。中国や米国もこの立場をとる。
産油国など手続きに反発 2日のロス
会合は多数決で進めることに…
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