米国出版社で累計10万部超 「ゲン」は今なお、世界に広がり続ける

有料記事核といのちを考える

興野優平
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 原爆が投下された広島で力強く生きる少年たちの姿を描いた漫画「はだしのゲン」が「週刊少年ジャンプ」の1973年6月4日号で連載を開始してから50年を迎えた。これまで24カ国語に翻訳され、今春には米国で関連書籍が出版された。市民の草の根の活動に支えられ、「ゲン」は世界を闊歩(かっぽ)し続ける。

 米カリフォルニア州の出版社ラスト・ガスプ社は今春、「I CAN’T FORGET THE BOMB」を刊行した。「ゲン」の作者である故・中沢啓治さんが自らの被爆体験を語った「はだしのゲンはピカドンを忘れない」(岩波ブックレット)を英訳したものだ。同時期に「I SAW IT」も刊行した。中沢さんの自伝的漫画「おれは見た」(「中沢啓治平和マンガ作品集 第20巻」など所収)の新装版にあたる。同社は2009年に「ゲン」の全10巻の英訳版を出版するなどして、累計10万部超を売り上げたという。

 同社のアソシエート・パブリ…

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