北関東の「住みここち」1位は5年連続で守谷市 トップ3は茨城独占

石原剛文
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 大東建託賃貸未来研究所が実施した「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2023」の北関東版が発表され、交通の利便性などが高い評価を受けている茨城県守谷市が5年連続で1位になった。茨城県の自治体がトップ3を占め、4位は群馬県高崎市、5位が宇都宮市だった。(石原剛文)

 調査は茨城、栃木、群馬の3県在住の20歳以上の男女を対象に実施した。いま住んでいる街について5段階で評価してもらった。2019~23年で計3万6066人が回答した。

 2位は3年連続で茨城県東海村、3位は5年連続で茨城県つくば市だった。宇都宮市は昨年の6位から順位を上げた。

 全体のランキングとは別に質問した自治体の項目別の魅力でも、守谷市の評価は高かった。つくばエクスプレス秋葉原まで約30分の同市は、「交通利便性」の評価が全自治体の中で1位だった。街としての洗練度や大規模商業施設の充実度などを示す「生活利便性」、地域のつながりなどを示す「親しみやすさ」でもトップだった。

 東海村は、保育園や児童館の充実度や、ごみ収集の頻度の高さなどの「行政サービス」の評価で1位。つくば市は「生活利便性」「交通利便性」「親しみやすさ」がいずれも2位だった。

 「生活利便性」の項目は、宇都宮市が3位、高崎市が4位だった。

     ◇

栃木県内に限ると…宇都宮市が昇格

 栃木県内在住の20歳以上に限ってみると、宇都宮市は23年、昨年の2位から1位に昇格した。トップ5のうち3自治体は宇都宮市周辺で、上三川町が昨年の8位から順位を上げて5位になった。

 ランキングでは、2位が下野市(昨年3位)で、3位は昨年1位の壬生町。4位は昨年と同じ小山市だった。

 項目別に自治体の魅力を尋ねると、宇都宮市が「生活利便性」の評価が全自治体で1位。「交通利便性」「行政サービス」もそれぞれ3位と評価が高かった。

 北関東自動車道や大型商業施設へのアクセスが良い上三川町は「交通利便性」の評価が2位、「生活利便性」の評価が3位だった。

 宇都宮市やその周辺の自治体が高い評価となったことについて、同研究所フェローの宗健・麗沢大学教授は「栃木県では宇都宮市が最大唯一の大都市で、その周辺に都市機能が集積している。人口の集積が商業施設や交通機関の集積につながり、生活利便性を押し上げている」と分析する。

 そのうえで「次世代型路面電車(LRT)やJR宇都宮駅東口の大きな開発といった積極的な街づくりも、県内から人を引きつけていく背景になっているのではないか」と話している。

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