香りに誘われると… そこには一面のフジ棚 北海道の境内で見頃

神村正史
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 北海道八十八カ所霊場第34番札所、津別町の福王寺(福井隆雅(りゅうが)住職)の境内から、初夏の風に乗って甘い香りが漂ってきた。香りに誘われて境内に入ると、二つあるフジ棚がいずれも見ごろだ。紫色と白色の花が木漏れ日に輝いていた。

 境内は広さ3ヘクタール。寺のある斜面を利用して長さ1キロほどの散策路が整備されている。「福王寺三密園」と呼ばれ、一般にも開放されている。入ってすぐに70年以上前からあるフジ棚があり、奥に進むと、30年ほど前に設けられた約50メートル続く棚がある。

 散策路も花も主に先代住職の福井全雅(ぜんが)さん(77)が手入れをしている。全雅さんによると、例年は6月中旬が見ごろだが、今年は2週間ほど早まっている。

 散策路は八十八カ所巡礼の道になっており、計130体ほどの石仏がある。ここではレンゲツツジも見ごろで、花と石仏を拝みながら歩く人の姿も見られた。全雅さんは「お散歩や運動のコースにもご利用下さい」と話していた。(神村正史)

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