問題は宗教2世ではなく「カルト2世」 宗教学者語る社会との距離感
聞き手・笹山大志
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る問題が発覚後、宗教界に様々な目が向けられている。改めて社会は宗教とどう向き合うべきか、宗教はどうあるべきなのか、宗教学者で相愛大学長の釈徹宗さんに聞いた。
――宗教とは何ですか。
私の定義では目に見えない、言語化できない聖なる領域を持ち、生と死に意味づけをする体系です。そして、倫理・生活・文化・政治経済・法律など人間のあらゆる営みに通じているのです。
――婚前交渉禁止や多額の献金など一般社会からは受け入れ難い宗教的な活動もあります。
社会とずれがあるから宗教です。社会と同じ価値観しか持っていないなら宗教の存在意義はありません。社会とは別の価値観を持つからこそ、宗教によって救われる人がいます。だから、社会から見てどれだけ奇異であろうが、どれほど愚かであろうが、真剣な信仰は尊重されなければなりません。
たとえば、「死刑は反対」「…
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