自身をトランスジェンダーと公表し、性的少数者の人権問題などに取り組む仲岡しゅん弁護士（大阪弁護士会）が5日、大阪市内で記者会見し、「メッタ刺しにする」など殺害を予告するメッセージが3～5日に十数件届いたことを明らかにした。脅迫罪に当たるとして、同日、大阪府警に被害届を出した。

　仲岡弁護士によると、メッセージは所属する法律事務所のホームページにある問い合わせフォームに届いたという。「男のクセに女のフリをしている」「男だから怖くないかもしれないけど（笑）」などの差別表現も含まれていた。

　仲岡弁護士は性別適合手術を受けて、女性として弁護士登録をしている。会見では「LGBTQに対するヘイトクライムだ。ヘイトは社会の中に『こういう人を攻撃対象にして良い』という雰囲気が醸成されることで起こる。単なる冗談と受け止めず、しっかり捜査してほしい」と訴えた。（松浦祥子）