ミサイル?衛星?説明変えた政府の警戒感 「北朝鮮の土俵乗らない」
箱田哲也
北朝鮮が5月31日、打ち上げ失敗を認めた軍事偵察衛星を巡り、日本政府は当初、「衛星と称する弾道ミサイル」と強調し、「衛星」と呼ぶことに慎重な姿勢だった。だが打ち上げの翌日には「衛星打ち上げを試みた」と認定した。日本政府の慎重な対応の背景には何があったのか。
日本政府が北朝鮮から打ち上げの通告を受けたのは29日。松野博一官房長官は30日の記者会見で、「弾道ミサイルの発射兆候」などと、ミサイルとの表現を繰り返した。北朝鮮は軍事偵察衛星の打ち上げだと主張しているが、との質問には「人工衛星の打ち上げは弾道ミサイルに使用される技術とほぼ同一。北朝鮮の用いる呼称に関わらず、弾道ミサイル技術を使用したものと考えている」と語った。
31日早朝に打ち上げられると、松野氏の記者会見での説明は変わった。
松野氏は31日、「弾道ミサ…