マイナ口座登録問題、河野氏「本人が補正を」 家族名義の規模語らず
マイナンバー制度をめぐり、本人でない家族名義の公金受取口座が多数登録されていた問題で、河野太郎デジタル相は5日の国会質疑で「誤登録ではない」と繰り返し述べ、事態の沈静化を図った。政府がいつ問題を把握したかなど経緯の詳しい説明はなく、再発防止に向けた具体的な道筋も示されなかった。
5日の参院特別委員会は、マイナンバーをめぐる様々な問題が突きつけられた。マイナンバー法や関連法の改正法は2日に成立したばかり。審議は十分に尽くされていたのか、疑問はぬぐい去れない状況だ。
同法に反対した立憲民主党は、にわかに明るみに出た家族名義の口座が多数登録されている問題を集中的にただした。
「いつこの事実を知ったのか」。立憲の杉尾秀哉氏に問われた河野太郎デジタル相は「確固たる日付は分からない」と、明確な回答は避けた。
一方で、自身の5月23日の記者会見に触れ「同一口座に、名字が同じでひもづけされている方の対応は後回しにし、そうでない方を先に対応すると申し上げた」と主張。「家族口座」の問題は把握しつつ、家族ですらない誤登録の問題への対応を優先していたとの考えを示した。
デジタル庁はこの日の質疑で「総点検にかかる調査の過程で把握」とした。総点検は、5月21日に河野氏が指示している。ただ、国税庁などは朝日新聞の取材に、2月ごろには本人以外の口座登録の問題は把握していたと明かしている。制度の運用に関わる問題で、政府内の説明の足並みがそろわない。
さらに、5日の質疑では新たな問題も飛び出した。
赤の他人の口座ひもづけ、システム上は可能
「まったく赤の他人にひもづ…
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- 【視点】
家族口座の登録問題で気になるのは、河野氏の「(家族口座の登録は)誤登録とか、誤ったひもづけではない。登録した本人が意図してやっている」という答弁です。登録する側が故意でやったものだから、政府には責任がないとも聞こえるいいぶりです。 そもそ
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